Answer
日本に限らず、世界的にも右ききの人が多く、
日常の生活の中で、右手が自由になっている方が便利にできています。
駅の自動改札などわかりやすい例ですよね。
ですから、ハーネスは左手で持ちます。
なので、右側通行では、盲導犬が車道側を歩くことになってしまいますね。
常識として、お母さん方が小さな子供といっしょに歩くとき、右側に子供を連れて歩きます。
これは、歩道のない道路などで小さな子供は車道側ではドライバーの死角となって危険だからです。
盲導犬も背丈は子供と同じかそれ以下です。
右側通行では左につく盲導犬が車道側を歩くことになってしまいます。
ここで、勘違いをされている方が非常に多いのですが、盲導犬は身を挺し、
車などの危険から主人を守る…なんて。
盲導犬だってそこまでの義理はないですよねえ。
たぶんドライバーは、使用者しか意識していないと思われます。
犬は、車が近づいてくれば避けようとさらに端により、
その結果、使用者が塀に押しつぶされたり道路を踏み外してしまうことになります。
以上のような様々な理由から、盲導犬使用者の先輩方が協会や後援会の方々といっしょになり、各関係機関に働きかけをし、1978年の道路交通法の改正で、盲導犬の左側通行を認めていただきました。
余談ですが、一部の方に、道路交通法には
「歩行者は道の右側を歩かなければならない…。 但し、右側を歩くことが危険な場合にはその限りではない
」
という項目の中に「盲導犬」の記述があるだけなので、盲導犬の左側歩行は認められてはいるけれど、左側を歩かなければならないというわけではないので
「左側を歩き(ます)」は不適切では。
との注意を受けたことがありました。
しかし、道交法上の表記は消極的な記述となっていますが、前述した経緯により、
盲導犬の左側歩行は正式に認められており、
盲導犬は、道路の左側を歩きます。
との表現は適切であると思っています。
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